院内日誌
猫の特発性膀胱炎について
日に日に暖かさが増し、ついに桜も満開となりました🌸🌸🌸
いよいよ春本番ですが、朝晩はまだまだ冷え込むため体調管理には気を付けましょう❗
今日は、猫に特有な病気である “特発性膀胱炎” についてお話しします…
聞きなれない名前かもしれませんが、実は猫ちゃんにおいて非常に多い病気で、猫を飼われている方なら知らなければならない病気の一つです。
まず、猫ちゃんに次の症状が認められたら、膀胱炎の可能性があります🐱💦
・頻尿
・血尿
・トイレ以外での排尿
・排尿時の痛み
そして、膀胱炎の原因は様々ですが、なんと半数以上の場合は原因不明です…
この原因不明の膀胱炎が “特発性膀胱炎” です。
10歳以下の比較的若い猫ちゃんで多く、高齢になると少なくなります。
・ストレス
・少ない飲水量(尿が濃い)
・膀胱粘膜の異常
との関連性が指摘されていますが、まだわかっていない事が多く、残念ながら完治させることは困難で、再発を繰り返すこともあります。
さらに雄猫では尿道閉塞という、尿が全く出せない状態になってしまうことも…
では、この特発性膀胱炎に立ち向かうにはどうしたら良いのでしょうか?
どうすることもできないのでしょうか??
答えはNOです❗
治療管理のポイントは2つです
① 飲水量を増やす努力をする❗
② ストレスをなくす❗
①について
膀胱での蓄尿時間が長くなる(尿が濃い)と膀胱粘膜への刺激が増加します。
そのため、飲水量を増やし、尿量を増やすことが非常に重要です。
⭐猫の飲水量を増やすヒント⭐
・常に新鮮な水を飲めるようする
・水飲み場を増やす
・ウェットフードを利用する
他にもいろいろありますが、まずはこれらのことを試してみましょう。
②について
猫ちゃんがストレスを感じると、交感神経が活発になり膀胱に炎症を起こすと言われています。
そのため、ストレスの解消が膀胱炎の改善に繋がりますが、
猫ちゃんのストレスの原因は多岐にわたるため、実はこれが大変です。
よく言われている原因のほんの1例としては、
・トイレが汚れている、トイレの場所・形・砂が気に入らない
・近所で工事をしている
・お孫さんが遊びに来る
・普段いない単身赴任の旦那さんが帰ってくる(旦那さんは猫を溺愛)
・他の病気を抱えている(慢性関節炎など)
・多頭飼いである
・遊ぶ時間が短い、または長すぎる
ということがあります。
時間はかかるかもしれませんが、一緒に原因を探っていきましょう❗
この2つのポイントを見てわかることは、どちらもご自宅での管理が大切であり、治療にはご家族の協力が必要不可欠ということです。
今回のブログで猫の特発性膀胱炎を少しでも理解していただけたらと思います。
とはいえ、まずは猫ちゃんの排尿に異常が見られたら当院までご相談ください。
最後に…
当院のスタッフの飼っている猫ですが、これもストレスの原因かもしれません…
グッスリ眠っていたのに、写真を撮られイライラモードです…
顔が恐い😰