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健康診断のおすすめ

2022年3月31日(木)

春らしい暖かな日が増えてまいりました。

春はわんちゃんにとってフィラリア予防や予防接種と忙しい季節。院内も1年で一番にぎやかになる季節です。フィラリア予防はシーズンはじめに血液検査をしてからお薬をお渡ししています。フィラリア検査と一緒に健康診断血液検査もおすすめしています!6月末までは少しコストを抑えたプランも用意していますので、この機会にご家族の健康状態をみてみませんか?

もちろんねこちゃんでも同じプランの検査を行うことができますので、詳細はお問い合わせください!

近年、犬猫ともにご長寿の子がとても多くなってきました。そして、シニアになっても元気いっぱいな子がたくさんいます。しかし、元気に見えてもこのような血液検査で病気が見つかることもあります。

 

シニア期に入った子で見られることがよくある病気のひとつに慢性腎不全があります。

そもそも腎臓の役割とはどんなものでしょう。

・尿をつくって体内でできた老廃物を体外に排泄するはたらきがあります。

・余分な水分を尿として排泄し、体内の水分量の調節をします。

・血圧の調節をします。

・体に必要なミネラルなどの調整を行います。

・赤血球の生成や骨の維持にも関与します。

腎不全になるとこれらの機能が障害されてしまいます。

 

腎不全は血液検査で次のような項目に異常が見られます。(ステージが進行してから異常値になるものもあります)

・BUN(血中尿素窒素):食物の消化の過程でつくられた毒素は肝臓で解毒し、尿素が作られます。尿素は腎臓で排泄されますが、腎機能が低下していると血液中の尿素量が増加してしまいます。

・CRE(クレアチニン):筋肉由来の老廃物です。腎臓で濾過されて排出されますが、腎機能が低下していると血液中の量が増加してしまいます。

・P(リン)、Ca(カルシウム)、電解質(Na・K・Cl):腎不全が進行するとミネラルや電解質の代謝・排泄異常を起こし、異常値を示すようになります。

・RBC(赤血球数)、HGB(ヘモグロビン濃度)、PCV(血液濃度):腎不全が進行すると貧血を起こし、低下してしまいます。

腎不全の診断には、他に尿検査や超音波検査などを行っていきます。

腎不全と診断されたら食事療法やお薬・サプリメントなどで、進行すると定期的な点滴などのケアをしながら定期検査を行っていきます。

 

今回は腎不全についてお話しましたが、病気は腎不全だけではありません。腎不全も他の病気も、早期に見つけることはご家族と長く付き合っていく上で大切なことです。

血液検査だけでは診断できない病気もありますので、詳細は診察時にご相談ください。

シニア期には入っていない若い子でも病気が見つかることはあります。是非健康診断をご検討ください!