院内日誌
レッツ腸活!
突然ですが、〇〇活してますか?
就活、ポイ活、推し活、ヌン活、温活、タピ活(もう死語?笑)…正直、なんだこりゃというものもありますが、最近ではその物事に力を入れることを〇〇活と呼ぶようですね。
今回はそんな中でも聞いたことがあるのではないでしょうか?「腸活」を取り上げたいと思います。
まず「腸活」とは何でしょう。検索サイトのAIに尋ねると『腸活とは、腸内環境を整え、心身の健康を維持するための生活習慣のこと。具体的には、腸に良い食事を心がけたり、運動をしたり、睡眠をしっかりと取ったりすることで、腸内細菌のバランスを整え、健康的な状態を目指す。腸内環境が整うと、便秘や下痢の改善だけでなく、免疫力アップ、美肌効果、アレルギーの緩和、精神的な安定など、様々なメリットが期待できる。』と出てきます。
腸の働きというと、消化・吸収のイメージが強いですがそれだけではありません。エネルギー物質の生成、重要栄養素の合成、免疫応答、情緒の制御、バリア機能、ホルモン調節、解毒作用の補助、生体リズムの調節など非常に多岐に渡ります。そのため、すべての疾患には腸が関連しているとも言えるぐらい腸内環境は重要です。
では、腸活とは具体的にどういったことをしていけばいいのでしょうか。最近ではテレビなどのCMでも乳酸菌というフレーズをよく耳にするようになってきましたが、いわゆる生きた菌を腸に届けるためのものをプロバイオティクスといい、腸内にいる善玉菌が増えるための餌をプレバイオティクスと言います。それらを長期的、定期的に摂取することで腸内細菌のバランスを整えていきます。このバランスが重要で善玉菌、悪玉菌、日和見菌のいずれかが減りすぎても、増えすぎてもダメで2:1:7と言われています。
では腸内細菌のバランスが崩れる原因は何でしょう。それはヒトでは生活習慣の乱れ、食生活、加齢、過剰な衛生環境、不要な薬物といわれています。ワンちゃん、ネコちゃんではまだ研究中ですが、同様であろうと思われます。
腸活をすることのメリットはヒトでは上記のように考えられていますが、ワンちゃん、ネコちゃんではまだ不明な点も多いです。しかし、研究も進んでいて、皮膚科の分野ではアトピー性皮膚炎のワンちゃんである種の菌とプレバイオティクスを摂取することで薬の減薬が可能となった報告がありました。また消化器の分野でもプロバイオティクスの摂取が下痢・便秘のコントロールに有用であることもわかってきています。
腸活興味ある!という方はご相談いただければと思います。
今年もまた暑くなってきましたが、体調の変化にお気をつけて乗り越えていきましょう!