院内日誌
STOP!!誤飲誤食
こんにちは。
2019年も始まり早2ヶ月がたちました。
暖かい日もありますが、まだまだ寒い日が続きますね。
さて、2月といえば…バレンタインデー!
バレンタインデーといえば…チョコレートですね!
そこで今月はワンちゃん、ネコちゃんの『誤食』について書こうと思います。
(流れが無理やりですね笑)
一言で誤食といっても大きく分けると『食べ物』と『食べ物ではないもの』に分かれます。
前者の例としては、チョコレート、玉ネギ、長ネギなどネギ類などが有名かと思います。また、まだ食べてはいけないものの認識があまり広まっていないものにブドウ、巨峰、レーズンなどが挙げられます。
これらを食べることでいわゆる中毒という状態になります。
チョコレートではカカオに含まれるテオブロミンにより過剰な興奮や嘔吐、下痢などになります。
ネギ類は血液が酸化しやすくなり、壊れやすくなるため貧血になります。
ブドウなどは原因物質、機序はまだ不明ですが腎不全という怖い病気になってしまうことがわかっています。
治療としては胃の中に残っていれば吐かせます。中毒になる成分を少しでも吸収させないことを目的とします。また、全量の回収が難しい場合が多いため、吸着剤や抗酸化剤などを服用してもらいます。
一方、食べ物ではないものは本当に多岐にわたります。
おもちゃ、電池、ピアス、靴下、縫い針、バスタオルなど、、、よく飲めたなと思うものでも飲み込んでしまうことがあります。
特にネコちゃんは紐状のものでよく遊ぶ傾向があり、遊んでいるうちに飲み込んでしまうことも珍しくありません。
こちらの治療も胃の中に残っていれば催吐処置といって吐かせることが多いですが、針、竹串など吐かせることに危険を伴う場合は全身麻酔をかけて内視鏡でとることもあります。
胃から出て腸に入ってしまった場合、開腹手術が必要になってしまうこともあり、発見、対策が遅れれば最悪死に至る場合もあります。
このように誤飲・誤食は怖いトラブルです。
対応策としては、届いてしまうような低い位置には食べ物は置かないこと、壊れてしまっているおもちゃは早めに捨てることなどが考えられますが、完璧な対策は難しいと思います。
繰り返しやすいトラブルでもあるため、なんでも口に入れてしまう癖のある子のお母さん、お父さんはより注意が必要です。
もし、「うちの子が…」となってしまったら早期の連絡、来院をよろしくお願いいたします。