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雷が怖い

2021年6月30日(水)

雷やゲリラ豪雨、台風が多い季節なり、大きな音が苦手なわんちゃん(人間も)にとってストレスの多い時期になってきました。

雷のような大きな音は私たち人間でも不安に感じます。わんちゃんでもそれは同じです。

通常は何度か経験するうちに、大きな音がなっても自身に危険が起こらないことがわかればその恐怖は減っていきます。しかしわんちゃんの性格や、雷が鳴った時のわんちゃんの置かれている状況(留守番中で不安を感じていたなど)、加齢などの影響で怖がる反応が強くなることがあります。ひどいと涎まみれになってしまったり、吠えたり破壊行動をしてしまったり・・・分離不安になる場合もあります。

このようなわんちゃんは少なくありません。

ではどのような対応方法があるでしょうか。

まずは恐怖の原因となる大きな音を極力回避するのが第一になります。

雷の場合は避けることが難しいので、窓やシャッター・カーテンを締め切るなどして、テレビを大音量で流す・雷の音が隠れるような音を流すなどします。

飼い主さんが一緒にいる時に、わんちゃんと一緒になって怖がったり、逆になだめたりすると恐怖行動を助長してしまう可能性があります。普段通りに過ごし、普段通りにわんちゃんをかまってあげましょう。

また、不安を感じた時に安心できる場所を作ってあげることも大切です。

クレートトレーニングができていて、クレート内でリラックスできる子は、クレート(戸は開けっ放しにして自由に出入りできるようにする)が良いと思われます。クレートトレーニングができていない子はいつも使っているベッドに布団をかけるなどして隠れることができるようにしてあげます。お留守番の時はわんちゃんがいつもいるところに飼い主さんの匂いのついた洋服などを置いておきます。

あとは、大きな音に対する印象を変えるよう工夫します。

食べるのが好きであればフードやおやつを入れたおもちゃを与えたり、おやつを隠して宝探しゲームをしたりします。遊ぶのが好きな子は大好きなおもちゃを与えます。

雷が鳴っている最中で与えても反応しない場合が多いので、先に挙げた音を避ける対策をしたり安心できる場所で行うようにします。

抗不安薬やサプリメントを併用することでこのような対策が奏功しやすくなる場合があります。

また、症状が重度な場合は行動診療専門医に相談することもひとつの手段です。